弁護士の仙頭真希子です。
今年の8月3日、警察庁が性犯罪被害相談電話、全国共通短縮ダイヤル
#8103」(ハートさん)の運用を開始しました。
これまで各都道府県警で異なっていた番号を統一し、相談窓口の認知度を向上させる狙いがあるるということです。相談者がアクセスしやすくなることで性犯罪被害の潜在化防止に繋げたいという考えのようです。
香川県でも、この4月にワンストップセンター「オリーブかがわ」が開設されました。
4月から7月までの相談件数は27件とのこと。そのほとんどが過去の性暴力被害についての相談だということです。つまり、最近にあった被害ではないため、警察に被害届を出したり弁護士に相談するというところにはまだ繋がっていません。
先月末に岡山大学で行われた人間と性教育研究協議会の全国大会に参加した際の講演で岡山県の助産師さんが、自分の出産をきっかけに何年も付き合っていく中で、ようやく子供時代の性被害を打ち明ける女性が本当に多いのだと話していました。
「性被害は打ち明けるまでに10年はかかります」とおっしゃっていたのが印象的でした。
オリーブかがわに寄せられている相談が、ほとんど過去の被害と聞き、「被害にあってもすぐには相談できない」というのが、本当にその通りなのだと感じました。
実際、内閣府の男女共同参画局の調査でも、性暴力被害を経験したことがある人のうち、67%の人が「誰にも相談しなかった」と回答しています。一番多かった相談先は友人知人で警察は、実に4%でした。そのようなこともあり、警察庁はアクセスしやすいように共通電話番号を作ったのだと思います。
子どもたちを性被害者にも加害者にもしないために、家庭で、学校で、地域でできる取り組みを考える「性被害予防フォーラム」(公益社団法人誕生学協会主催)が丸亀市ひまわりセンターで開催されます。
9月30日(土)午後1時30分〜4時30分まで参加費無料 残り9名託児(無料)あります。
事前申し込みいただけると助かりますが、当日参加も可能です。
子供たちを支える全ての方が対象です。
特に、養護教諭の先生、保育士、幼稚園、小中高の先生方にはぜひ聞いていただきたい内容です。
皆さまのご参加をお持ちしています。